2010年1月17日日曜日

銀行口座の開設

2002年9月10日
 登記簿謄本と印鑑証明を入手した翌日、早速、近所の都市銀行に向かいました。都市銀行でなくとも、地方銀行や信用金庫、ゆうちょ銀行でも構いませんが、全国のお客様と取引することが予定されているのであれば、全国に支店の多い都市銀行のほうがお客様にとっても便利かもしれませんし、地元に密着したビジネスを行うのであれば、地元に強い地方銀行や信用金庫の方が便利な場合もあります。弊社の場合は、東京、名古屋、大阪、福岡などの都市圏のお客様を予定していましたので、都市銀行で開設しました。また、一つの銀行だけでなく、複数の銀行に口座を開設しておくと、お客様も自社も振込手数料が節約できるというメリットもあります。
 法人口座の開設手続きは、個人の口座を開設するときとほとんど変わりありません。口座開設依頼書に記入し、登記簿謄本と印鑑証明、定款のコピーとともに提出します。銀行印以外に代表者印(会社の実印)も必要になりますので忘れないでください。もちろん、このご時世ですから身分証明書を求められることもあるでしょうし、尋問のような質問をされることもあるかと思います。そして、大事なのが入金する現金です。弊社の場合は、日本支店という形でしたので金額は1万円でもよかったのですが、会社設立費用などの立替金の支払いが生じますので、かろうじて残っていた解雇予告手当など自己資金の残りの60万円を入金することにしました。なお、日本で会社を設立する場合は、資本金の払込という形になりますので、資本金の額を用意する必要があります。
 さて、ここで問題です。資本金が1,000米ドル(当時約10万円)にも関わらず、役員からいきなり60万円を短期借入金として会社が借り入れました。つまり、60万円の負債です。この時点で資産はいくらでしょうか?資産=資本+負債ですので、答えは10万円+60万円=70万円になります。
 次の問題です。この時点で会社設立費用などの開業費が10万円を超えていました。この状態を何というでしょうか?資本金を超える出費ですので資本がマイナスになり資産は負債のみになります。つまり、資産を処分しても短期借入金を返せない状態です。よって、この状態を債務超過と呼びます。
 債務超過の状態でスタートした新会社の運命はいかに。

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